So-Bad Review

BAD LAND的 : ハーレーダビッドソン究極のスタイル

time 2021.07.26 view 2522 Views
Posted by in Harley Custom

 

ZOZO BLOOD

[ 名匠 BADLAND ]
ZOSO-BLOOD
この車両を横浜で初めて見た時
あまりの造形美に暫く身動きが取れなかった…

上記、私のお客様にして友人の方が、彼のfacebookで述べて頂いていたお言葉でありまして、昨年、突如この投稿がウォールに流れて来た時は本当に嬉しく思った次第です。こちらの車両ですが名付けまして : ZOSO-BLOOD。今から12〜13年程前に製作させて頂いた車両です。この車両の詳細に関しましては、今までこのBLOG等々で幾度か述べさせて頂いておりましたが、まさに私 : クワイに取りましてのハーレーカスタムに関する究極のスタイルであり、そう言う意味に置きましては、今後もこの車両を越えるカスタムを創り出す事は全く不可能であると、そう言い切ってしまう事を憚らずの、まさにハーレー愛、そしてハーレーの存在と尊厳に対する120%のリスペクトを込めた、一世一代の私の所業でありまして、自画自賛が酷すぎる記述ではありますが、とにかく、私に取ってのハーレーの全てであります。

▶︎ ZOSO-BLOOD

8年ぶりの再会

そのZOSO-BLOODですが、今回、ご縁がありまして新たなオーナー様の元に旅立つ事が決まり約8年ぶりに弊社に戻って参りました。6月の後半に引き取りに行きまして、只今は下記写真の通りの状況で整備の順番待ちとなっております。こうして多くのハーレーに囲まれつつの状況なのですが、やはりその佇まいとでも言うのでしょうか、醸し出すオーラとでも言うのでしょうか、とにかくその間、弊社にお見えになられたお客様の98%は直ぐにこの車両の存在に気付いて下さり、皆様一応に『これがZOSO-BLOODか!』『マジでカッコいい!!』『おおっ凄いね!!! 』等々大いに褒めて下さいます。再度、このZOSO-BLOODは私に取りましてのハーレーそのものでありますので、そうしたお言葉を聞かせ頂きます事はまさに最良の喜びであります。

FL系カスタムとは…

今までユーロスタイルだ、ワイドタイヤだ、ストリートドラッグだ、ロー&ロングだ、などと製作をさせて頂きましたカスタムには拘りと信念を込めさせて頂いておりますが、私は決して新しいモノが好きなのでは無く、それはむしろ逆でありまして、私が20代後半になる頃知る事となりました MOTORCYCLES DEN 故 : 佐藤由紀夫氏が多々製作されたFL系のチョッパーを見た時の衝撃を今でも忘れる事が出来無いままでおります。

その衝撃は今でも脳裏にこびりついたままでありますから、おのずとハーレーのカスタムに関してと言いますか、何よりもハーレーダビッドソンとは、私の場合ハーレー伝統のFL系車両をベースとしたカスタムが基本と言う事になり、また更にこれも私個人の考え方、感じ方でありますので大いに偏った考え方であるとのご批判もあるかとは思いますが、FL系の面影を残すカスタムに心を持って行かれてしまった以上、ハーレーのカスタムに関しては所謂王道を歩んで来たとの自負はありますので、本物か或いはそうでは無いかは非常に需要な要素となりますが、様々なスタイルやジャンルのカスタムであっても、また最新のカスタムパーツであっても、私の場合それを受け入れる事は非常い安易です。

そして、V-RODカスタム

V-RODカスタムがまさにその典型でありまして、デビューしてから一貫『水冷のハーレーなんてハーレーじゃない』などと、それこそメディアやハーレー正規販売店のスタッフからもそんな声を聞く事が多々あった訳でありますが、2002年の冬、ドイツで行われたカスタムショーに行った際、その会場に展示されていたV-RODのカスタムを見た瞬間、私はかつて MOTORCYCLES DEN さんのカスタムを見た時と同様な衝撃を受けた次第でありまして、カスタムに関わるスピリットが同じであるならば、車種の違いやモデルの新旧などは大した問題では無い事に気付かされ、またそのスタンスに大いに共感をした事を覚えています。ナックル / ハイドラ / デュオグライド / ショベルのストリップ等々のハーレー伝統のFL系モデルとV-RODとでは、メカ的にもコンセプト的にもそれこそ何もかもが全く異なる訳でありますが、私の中ではZOSO-BLOODの延長線上にV-RODカスタムは存在をしています。

 

必然性。奇を衒う事無く…

ZOSO-BLOODのお話となりました本日。カスタムに関して、私がいつも考えております事をお伝えさせて頂きたかったのだと思います。歴とした正真正銘の世界的なメーカーが造ったオートバイを、それこそバラバラにしてしまうカスタム屋風情が申し上げる事ではありませんが、そうであっても常に私が第一と掲げております事は、とにかく “必然性のあるカスタムである事” でありまして、決して奇を衒う事無く “なる様にしてこうなった” と、それが例えトンがった方向性や少々過激な表現であったとしても、そう言い切れる様なスタイルにてフィニッシュする事を常と考えている次第です。

ハーレーのカスタムの場合、ある部分をたったの1cm長くしたり、或いは1cm短くしたりするだけで、見え方や全体のバランスは大いに変化を致します。そうした些細な数字に拘りつつ、願わくば、ハーレーと言うオートバイそのものの好き嫌いや、ジャンルやデザイン等々の好き嫌いはあっとしても、10年や20年が経過をした後、それでも多くの方々の目を惹きつける様な、つまりは MOTORCYCLES DEN さんの様な王道と称されるスタイルと存在感を有するカスタムハーレーを製作させて頂く事を常に心掛けている次第です。